辛い今を生きるあなたへ、私の喪失前後の精神状態を報告します
2016年9月大阪市立大学 ガンを告知され 不安定な精神状態に |
妻が入院と同時に会社を退職して、毎日看病することにしました。余命4ヶ月は信じられない、普段から好きだったアルコールの摂取量が一段と増えてきました。看病を終えて自宅に帰る前に必ずアルコールの摂取が必要な状態になりました。 |
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一人遺される 不安が払拭できない |
妻と私の間には、子供が居ないので一人遺される不安が払拭できなくて、半ノイローゼ気味の精神状態になる。係り付けの医者で、安定剤を処方してもらい服用し始める |
看病と寝に帰る だけの日々 |
自宅には、寝に帰るだけの日々が続く。余命が頭をかすめ、出来る限り妻の傍で過ごしたい気持ちになり、自宅に帰ってもすぐに病院へ行きたくなる。病院へいっても、抗がん治療の妻を見ているのは辛いだけだが、それでも
傍にいたい気持ちになる。 |
妻の死が頭をよぎる | まだ、抗がん治療を行っている途中だが、やたらと妻の死が頭をよぎる。なぜだか分からない、食欲も余りなく、睡眠時間も短く、寝ようとしても寝れない日々が続く。 |
グリーフケアの 本を多数購読 |
緩和内科のある病院へ転移して24間看病できる状態になってからは、グリーフケアの書物を読み漁る。妻が病室で寝るのを待って、病棟内の談話室で夜遅くまでグリーフケアの本を読む。今後の自分の置かれる状況を 理解しようとしている自分がいる。近い内に喪失体験をするのが恐ろしく感じるようになってきた。 |
妻の死が現実に | 妻の死が現実見を帯びてきた、看護師や医師から最悪の状況を予測され、パニックに近い精神状態になるが、私にはまだまだ今後にやる事が一杯残されておりパニックになっていられない。
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妻逝去 | 妻が逝ってしまった。堰を切ったように涙がこぼれた。しかし、泣いている暇なく葬儀の手配が待っている。泣いた後は一時的に無感覚になった。悲しみが無く、淡々と葬儀の手配をする自分に全く違和感さえも感じなかった。 |
無感覚が継続 | なぜか、悲しみを感じない、どうしたのか?分からない。やはりショックのあまり自己防衛により無感覚状態かも知れない。 |
葬儀 | 通夜では、泣かなかったが、さすがに葬儀では涙が止まらなかった。泣いても、泣いても、涙が出る。人前構わず泣き通した。まだ、今、自分の置かれた状況が理解できないような心情である。 |
喪失と悲嘆を知る | 葬儀が終わり、自宅で一人になり、初めて喪失と悲嘆を知る。寂しさと、恐ろしさ、悲しさが混合されて、堪らない心境になる。このままで自分は生きていけるのかとさえ思う。 |
喪失後の一週間は 酒を飲み続ける |
アルコールに逃避しなければ、現状を維持できないような感覚に襲われる。殆ど食事をせずにアルコールのみを飲み続ける。しかし、飲んでも酔えない故に孤独感ばかりが増幅される。でも飲み続けている、気が付いたら寝ている 事がたびたび起こるようになってきた。 |
生前の妻との 約束を思い出す |
妻の闘病中に私がアルコールを飲んでいる事に気づかれた事がある。妻がそれを心配して、自分の亡き後のアルコールが心配だと言ったことがある。だから妻を安心させるために、飲まないと約束した。
しかし、現実は飲まずに居られないが、このまま飲み続ければ絶対に体がアルコールに蝕まれるだろうと感じた。断酒することに決めた。 |
酒は断酒できたが 涙は止まらない |
涙が止まらない。事あるごとに流れ落ちる。永遠に止まらないような気持ちになる。毎朝確実に号泣タイムが訪れる。生きていることに意味が見出せない。喪失を経験すれば、皆同じ感覚になるのだろうか? 自分が異常なように感じる、こんなにも涙って尽きることなく出るものなのか。 |
三ヶ月が経過した現在 | アルコールは断ち切ることができた。しかし、涙は今尚止まらない、毎朝号泣タイムが訪れる。様々なグリーフケアの本によると、亡くなってから最低でも、一年間は涙を止めれないように書かれている。 そして、どうしても辛い時には、心療内科で処方してもらった安定剤を無理せずに服用するようにしています。今現在、毎日は服用していません。自分で今日は辛くなりそうだと感じたら、飲む。やはり薬に依存しないように 自分なりに状況を判断して、大丈夫そうだと感じた時は飲みません。まだ残された人生があるから、薬に依存するのは非常に危険だと思っています。 ■今後の状態については運営者喪失回復日記をご覧下さい |
運営者情報からのアドバイス
辛い時は、我慢せずに泣く
一日の内のどこかで、凄く辛くなる時があります。それは突然やってきます。そんな時、私は思いっきり泣くことにしています。泣いている時は本当に辛い状態なんです。悲嘆、恐怖が入り混じったような精神状態です。
でも、十分か二十分ほど、思いっきり泣いたら後は、意外とこころおだやかな気分になっている自分に気が付きます。
過去を忘れ、未来を考えないって無理な相談です
よく、今を生きろ!過去や未来を考えるから苦しくなるって言われますが。それはまだ一年以内の喪失経験真っ只中の人間には、無理な相談です。だから、私は過去も未来も考えます。後悔もします。
いつの日か、こころの中から自分にとってマイナスのイメージや考えが、出尽くすまで考える事や後悔は付きまとうものだと諦めて、自然体で生きていけばいいのかなって思っています。そして、支えあいの会などの人々との
ふれあいや、薬の力なども借りて生きていけば、きっといつか、この漆黒の闇から抜け出せると信じています。
お腹をすかしてはいけない
喪失の真っ只中にいる時はお腹をすかしてはいけない。これは自分自身が経験的に感じたことです。何か急に悲しくなったり、不安になった時、よく観察すると、すごく空腹になっているはずだと気がつきました。朝起きてから本のすこしの 食べ物しか摂取していないのに気づき、これも原因の一つかも知れないと、食欲はないが、自分に食べなければいけない!と励まし、出来るだけ食事をするようにすると、効果はあるように感じられました。
体を動かそう
部屋に閉じこもって、じっとしていてはいけません。洗い物でも、洗濯でも、掃除でも、何か体を動かすことが非常に大切だと思います。私は自炊していますが、自炊されない方は、食事をする時は外へ出て外食がいいでしょう。
外食することで外へ出るという非常に大切な行動が伴います。何かをしている時は、それ以外の事をあまり考える事はありませんから、一時でも、寂しさや、悲しみなどから遠ざかる事ができるのではないでしょうか。
眠むれなくて当たり前だと開き直る
私は眠むれなくて当たり前だと開き直っています。だから夜は仕事がある時を除き、無理に寝ることはしません。夜中の1時、2時、3時でも起きています。翌日朝食でも食べて眠たくなれば、その時に寝るようにしています。
要するに無理しない事が原則です。多分いくら寝むれなくても、3日や4日も寝れないってことはないでしょう。(3日4日も病的に眠れなくなったら病院にいきましょう)だから眠たくなったら寝る、それでいいのではありませんか。